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General Requirements document
http://lists.w3.org/Archives/Public/www-webont-wg/2002Jan/0062.html
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Face-to-Face: General Requirements Reading

From: Jeff Heflin (heflin@cse.lehigh.edu)
Date: Mon, Jan 07 2002

  • Next message: Smith, Michael K: "RE: Face-to-Face: General Requirements Reading"

    essage-ID: <3C39E818.A65541FC@cse.lehigh.edu>
    Date: Mon, 07 Jan 2002 13:25:28 -0500
    From: Jeff Heflin <heflin@cse.lehigh.edu>
    To: WebOnt <www-webont-wg@w3.org>
    Subject: Face-to-Face: General Requirements Reading
    
    
    以下に添付したものは、来週の Face-to-Face ミーティングのための一般的要求事項に関
    する最終ドラフトです。事前に読んでいただき、ミーティングで議論したい問題があるか
    どうかご検討下さい。特に、General Requirements Subgroup は、我々の特定した要求事
    項を完全にするためのフィードバックを歓迎します。
    
    Jeff Heflin
    
    
    WebOnt General Requirements
    
    
    このドキュメントは General Requirements Subgroup によって用意されたもので、この
    サブグループは次のメンバーから構成されている:
    
    Jeff Heflin (co-chair)          heflin@cse.lehigh.edu
    Deborah McGuinness (co-chair)   dlm@ksl.stanford.edu
    Jeremy Carroll                  jeremy_carroll@hp.com
    Dan Connolly                    connolly@w3.org
    Jos De Roo                      jos.deroo.jd@belgium.agfa.com
    Pat Hayes                       phayes@ai.uwf.edu
    Ned Smith                       ned.smith@intel.com
    Herman ter Horst                herman.ter.horst@philips.com
    
    
    目的:
    このドキュメントの目的は、一つの利用事例領域から生じるにはあまりにも一般的であっ
    て、すべての利用事例領域から横断的に得られる要求事項や、既存の利用事例とは直接に
    は関係ないが、それにもかかわらず重要な要求事項を特定することである。
    
    要求事項:
    以下の要求事項は General Requirements Subgroup によって推奨されたものである。
    
    
    R1.共有化されたオントロジー(Shared Ontologies)
    
    オントロジーは公に利用可能で、そして異なるデータソースを、共有化された意味のため
    に、同じオントロジーに委ねることができる。
    
    サポートされるタスク:
    分散したデータソースが共有の用語を使用する利用事例。
    
    正当性:
    相互運用性のために、用語の定義に関する同意を必要とする。オントロジーは、用語とそ
    れらの正式な定義の標準的なセットを提供することができる。明示的に同じオントロジー
    に基づいたデータソースは、同じ意味で同じ用語を使うことに同意する。
    
    可能なアプローチ:
    DTDとXMLスキーマは、言語のシンタックスを定義するために使うことができるが、
    言語の用語のマシンリーダブルな意味的定義を提供することはできない。
    Webオントロジー言語が必要とするのは:
    
    1)オントロジーを定義するためのシンタックス
    2)WebOntドキュメントを1つあるいはそれ以上のオントロジーに委ねるためのシンタッ
    クス
    3)ドキュメントが委ねられた2つあるいはそれ以上のオントロジーが同じ用語を含む場
    合に、それらの曖昧性を解消するためのシンタックス(多分、オントロジーに対するプリ
    ファレンスの順番を指定することによって)
    
    DAMLサポート:
    DAML+OILは、クラスと属性を定義するために、daml:Ontology エレメントと多く
    のプリミティブを提供する。それはどの用語セットを使っているかを明らかにするために
    XML namespaces を使い、そして daml:imports ステートメントが、データドキュメント
    の中で、効果的に特定のオントロジーの定義に委ねるために使われることができる。
    
    
    
    R2.オントロジーの拡張(Ontology Extension)
    
    オントロジーは、追加の定義を提供するために、他のオントロジーによって拡張されるこ
    とができる。
    
    サポートされるタスク: 
    データ提供者が分散している利用事例。
    
    正当性:
    しばしば、共有化されたオントロジーでは十分ではない。ある組織は既存のオントロジー
    が彼らの必要とするものの90%を提供しているが、残りの10%が重大であることに気
    付くかもしれない。このような場合、その組織はゼロから新しいオントロジーを作る必要
    がなく、その代わりに既存のオントロジーを拡張して、望ましい用語と定義を加えたオン
    トロジーを作ることが可能でなければならない。
    
    可能なアプローチ:
    RDFは XML namespaces を他のスキームからの名前を含むために使うが、これが名前の
    定義にどのように関連しているかについての議論はない。例えば、もし1つの名前のため
    の定義が3つの異なったスキーマで起こるが、ドキュメントがそのうちの1つのための
    namespace を含むだけであるなら、ドキュメントが意図する定義が3つのスキーマの論理
    積であるか、あるいはその namespace が含むスキーマだけであるか不明確である。明示
    的にどの定義を意図しているか表現するために、Webオントロジー言語は、オントロジー
    拡張を表現するためのシンタックスを必要とする。
    
    DAMLサポート:
    daml:imports は、オントロジーが別のオントロジーからの定義を含むことを可能にする。
    
    未解決の問題:
    重要な問題は拡張メカニズムの正確な意味論を規定することである。それは新しいドキュ
    メントに拡張されたオントロジーを含めることに等しいか? それは定義の改善や限定を
    可能にするか? また、もし拡張が一貫性のない用語記述を生成するなら、何が起きるか?
    
    
    
    R3.オントロジーの進化(Ontology Evolution)
    
    オントロジーは長い期間の間に変化し、データソースはそれらがオントロジーのどのバー
    ジョンに委ねられているかを指定することができる。
    
    サポートされるタスク:
    オントロジーが潜在的に変化しうる利用事例、特にオントロジーの所有者がデータ提供者
    と異なっている利用事例。
    
    正当性:
    Web はいつも発展し、そして変化しているため、我々はオントロジーも同様に変化するこ
    とを予想しなくてはならない。オントロジーが変化する必要があるのは、以前のバージョ
    ンにエラーがあったり、ドメインをモデル化する新しい手法が導入されたり、あるいは、
    現実が変化する(例えば、新しい技術の追加)ためである。Webオントロジー言語はオン
    トロジーの改版を受け入れることができなければならない。オントロジーの進化はR2と
    異なっていることに注意して欲しい。なぜなら、R2はオリジナルのオントロジーを変え
    ない。改版の重要な問題は、オントロジーの1つのバージョンに委ねられたドキュメント
    が、もう1つのバージョンに委ねられたドキュメントと互換かどうかである。互換あるい
    は非互換のいずれの改版も許されるが、この二つを区別することは可能なはずである。改
    版では公理を変えることなく用語の意図する意味を変えることができることに注意して欲
    しい。すなわち、後ろ向きの互換性(backwards-compatibility)を決定することには、
    公理の単純な比較以上のことが必要である。
    
    可能なアプローチ:
    オントロジーが恣意的に変化することを認めることは、オントロジーの以前のバージョン
    に委ねられたドキュメントにおいて、望ましくない副作用が起こりうる。これらのドキュ
    メントが異なったパーティーによって配布され、そして所有されるため、オントロジーに
    対する変更を、そのオントロジーに委ねられたすべてのドキュメントに対する変更と調和
    させることは不可能である。1つの可能な解は:
    
    1)オントロジーのそれぞれの改版されたバージョンは、Web スペース上でのユニークな
    識別子(それ自身のURL)を持った別個のドキュメントである。
    
    2)オントロジーが以前のバージョンを変更することを表現するための関係子
    
    3)改版されたバージョンが、1つあるいはさらに古いバージョンと後ろ向きに互換
    (backwards-compatible)であることを表現するための関係子
    
    4)ある特定の用語が軽視されて、単に以前のバージョンとの互換性のためだけに改版さ
    れたバージョンに保存されることを表現するための関係子。これは、後ろ向きの互換性
    (backwards-compatibility)が維持される限り、用語が次第に排除されてゆくことを可
    能にする。
    
    5)オントロジーの特定のバージョン番号、あるいは、そのオントロジーの最新バージョ
    ンを指定する方法
    
    DAMLサポート:
    DAML+OILでは、それぞれのオントロジーがそれ自身のURLを持っている。それ
    ぞれのオントロジーがそれが表すバージョンについての情報を与える文字列を含む
    daml:versionInfo エレメントを持っている。しかしながら、この文字列のための定めら
    れた構造がなく、このため、どのオントロジーが他のオントロジーの以前のバージョンで
    あるか決定することを望む自動化されたソフトウェアにとっては、ほとんど役に立たない。
    DAML+OILは、後ろ向きの互換性(backwards-compatibility)あるいは用語の軽
    視(deprecation)を指定するための属性を含んでいない。
    
    
    
    R4.オントロジーの相互運用性(Ontology Interoperability)
    
    異なるオントロジーは、同じ概念を異なった方法でモデル化してもよい。Webオントロジー
    言語は、異なった表現を関係付け、それによって、データが異なるオントロジーに変換さ
    れることを可能にし、そして「オントロジーのウェブ」を可能にするプリミティブを提供
    すべきである。しかしながら、この要求事項はスケーラビリティ(R6)とのバランスが
    保たれなくてはならない。
    
    サポートされるタスク:
    異なるプロバイダからの異なるターミノロジーを持ったデータを統合しなければならない
    利用事例。
    
    正当性:
    共有化されたオントロジー(R1)とオントロジーの拡張(R2)が、異なる組織とドメ
    インの間のある程度の互換性を許すが、しばしば同じ情報をモデル化する複数の方法があ
    る事例がある。これは、異なる組織、異なる職業、異なる国籍などにおける、視点の相違
    によるものかもしれない。マシンが異種のオントロジーに委ねられた情報を統合すること
    ができるためには、オントロジーにおける用語を他のオントロジーにおける同等の用語に
    マップすることを許すプリミティブが必要である。
    
    可能なアプローチ:
    異なったオントロジーが同じ概念をモデル化し、その結果として、異なったタイプの異種
    混在を生み出す多くの方法が存在する。1つのアプローチは第1階述語論理の表現能力を
    持つことで、これは明確に区別された公理を定義し、そして相違の種類の大部分を解決す
    るために使われることができる。しかしながら、この解はスケーラビリティの要求事項と
    調和していない。以下は異種のオントロジーをマップするために使うことのできる言語属
    性のリストである; Webオントロジー言語は、そのうちのいくつかを(しかしおそらく、
    これらすべてではなく)を含むべきである。
    
    1)subclass/superclass 関係
    2)inverse relationships
    3)概念の同等性(class、property、individual のために)
    4)論理的な関係子(implication、conjunction、disjunction)
    5)算術関数
    6)集合体(例えば、SQL GROUP BY のようなもの)
    7)文字列処理
    8)手続き付加(実行コード、たぶん Java、任意の複雑なマッピングを定義するために
    使うことができる)
    
    もう1つのアプローチは、第1階述語論理の表現力を含むものではなく、その代わりに明
    確に区別されたあるいはマッピングする公理を表現する言語の表情能力を削減するもので
    ある。例えば、制限された言語は、付加的な制約付きで、オントロジー1の用語Aがオン
    トロジー2の語Bと等しいと述べることを可能にするかもしれない。(こうした制約は、
    FOLのように表現力豊かな言語にはない)
    
    DAMLサポート:
    DAML+OILは、クラスと属性の階層関係を定義するために、rdfs:subClassOf と
    rdfs:subPropertyOf 関係を含んでいる。また同じく、クラス、属性、個体の同等性を表
    現するために、daml:equivalentTo ファミリーの属性(daml:sameClassAs、
    daml:samePropertyAs、daml:sameIndividualAs)を持っている。inverse relationships
    を定義するためには、daml:inverseOf 属性がある。結局、論理プリミティブは、論理演
    算子に類似したマッピングを可能にする。しかしながら、DAML+OILは、
    implication、算術関数、集合体、文字列処理、あるいは手続き付加を表現する機能を持っ
    ていない。
    
    
    
    R5.矛盾の検出(Detect Inconsistency)
    
    異なったオントロジーあるいはデータソースは矛盾しているかもしれない。 矛盾を検出
    することは可能であるべきである。
    
    サポートされるタスク:
    データの分散と支配的な権威機関の欠如がデータの矛盾をもたらしうるような利用事例。
    一貫性のない記述をもたらすかもしれないオントロジーの拡張タスク(多分、制約の強す
    ぎる用語を生成する方法でオントロジーを拡張することによって)
    
    正当性:
    Web は、分散していて、誰でも好きなことを言うことができる。その結果、異なる視点が
    矛盾しているかもしれない、あるいは誤った情報さえ提供されるかもしれない。エージェ
    ントが相容れないデータを結合するのを防いだり、あるいは、一貫したデータを首尾一貫
    しない状態に進化させるのを防ぐために、自動的に矛盾を検出することは重要である。
    
    可能なアプローチ:
    まず最初に、Webオントロジー言語は、首尾一貫しない状況を表現することができなけれ
    ばならない。これは、否定演算子、集合の非重複性(disjointness)、要素数の制約など
    によって成しとげられた。第二に、推論コンポーネントが矛盾を検出することができなけ
    ればならない。第三に、可能であれば非整合性がどのように生み出されたかの説明と共に、
    矛盾を報告するメカニズムが用意されなければならない。
    
    DAMLサポート:
    DAML+OILは、共通要素を持たないクラス(daml:disjointWith を使って)、要素
    数の制約(daml:cardinality、daml:minCardinality、daml:maxCardinality で)、定員
    数(daml:complementOf で)を表現することができる。記述論理推論機構(description
    logic reasoner)を使って、オントロジーの中の、オントロジーの集合の間の、そしてオ
    ントロジーとデータソースの間の矛盾を検出することができる。
    
    
    
    R6.スケーラビリティ(Scalability)
    
    Webオントロジー言語は、大きなオントロジーと大きなデータセットで使われることがで
    きるべきである。しかしながら、言語はこの要求事項と表現力の豊かさ(R10)とのバ
    ランスを保たなくてはならない。
    
    サポートされるタスク:
    大きなオントロジー、あるいは、大きなデータセットを使う利用事例。
    
    正当性:
    Web には10億以上のページが存在し、そして、セマンティックWebの埋め込み装置やエー
    ジェントに対する可能なアプリケーションは、処理されなくてはならないより大きな情報
    量を与える。Webオントロジー言語はそれがこれらの大きさに大きさを調整することがで
    きるシステムをサポートしなくてはならない。
    
    可能なアプローチ:
    多くの表情力のある言語は手に負えなく、その結果、スケーラビリティを持たなくなる。
    1つの解は、言語を推論のために効率的なアルゴリズムを持った特性だけに制限すること
    である。限定された推論のための2つの候補が、記述論理(description logic)とデー
    タログ(datalog)である。
    
    DAMLサポート:
    DAML+OILは、そのために扱いやすい推論機構を作りことのできる記述論理言語(
    description logic language)に基づいている。
    
    
    
    R7.使い易さ(Ease of Use)
    
    Webオントロジー言語は、学習の障壁が低く、そして明確な概念と意味を持つべきである。
    概念はシンタックスから独立であるべきである。
    
    サポートされるタスク:
    セマンティックWebドキュメントの、ユーザーによる、直接あるいは間接的な、マークアッ
    プや問合せ。
    
    正当性:
    理想的には、たいていのユーザーは、フロントエンドツールによって、言語から切り離さ
    れているだろうが、言語の基本的な哲学は、自然で、そして容易に学ぶことができるに違
    いない。さらに、早い時期に採用する人達、ツール開発者、そしてパワーユーザが、直接
    シンタックスを使って仕事をするだろう。すなわち、人間が読むことのできる(そして書
    くことのできる)シンタックスが望ましいことを意味している。
    
    可能なアプローチ:
    可能であれば、普通のソフトウェア・エンジニアとコンピュータ科学者によく知られてい
    る概念と慣用句を使いなさい。例えば、アイデアをオブジェクト指向やリレーショナル・
    データベースと関係付けなさい。ユーザーにとって自然な1つあるいはそれ以上の表現シ
    ンタックスが提供できる。
    
    DAMLサポート:
    DAML+OILのクラスは、オブジェクト指向の用語としてのクラスと同等である。D
    AML+OILは、同じく、フレームに基づくシステムと記述論理(description logic)
    の特徴を含む。しかしながら、DAML+OILのシンタックスは、オブジェクト指向シ
    ステムやフレームシステムが使用しうる基礎的なコンポーネントを生み出す特徴を保持し
    なかった。言語がRDFフレームワークと互換性を持たせるために作られたため、おそら
    く他の言語に存在している有用なシンタックスの特性が保持されなかった。
    
    
    
    R8.XMLシンタックス(XML syntax)
    
    Webオントロジー言語は、XMLと一連のものであるべきである。
    
    サポートされるタスク:
    標準形式のオントロジーとデータの交換。
    
    正当性:
    XMLは産業によって広く受け入れられ、そして多数のツールがXMLを処理するために
    開発された。Webオントロジー言語がXMLのシンタックスを持てば、これらのツールを
    拡張したり再利用したりすることができる。
    
    可能なアプローチ:
    Webオントロジー言語にXMLシンタックスを与えなさい。
    
    DAMLサポート:
    DAML+OILは、RDFとRDFスキーマを拡張する、そして今度はそれらがXML
    と一連のものになる。
    
    未解決の問題:
    Webオントロジー言語が同じくRDFとRDFスキーマに基盤を置くべきかどうかについ
    てはコンセンサスが取られていない。RDFを基盤にすることの論拠は、W3C推奨であ
    り、そして、それをパーズするソフトウェアが存在するということである。RDFに反対
    する議論は、それがXMLの広範囲に受け入れていないとことや、DAML+OILをそ
    れに合わそうとすることによって扱いにくい構成要素をもたらしたことを含んでいる。
    
    
    
    R9.オントロジーに基づく検索(Ontology-based search)
    
    概念的な検索、あるいは、意味的な検索 − 検索語のシンタックスの代わりに意味を利用
    して探索すること。
    
    サポートされるタスク:
    同義語、subclass/superclass 関係、用語間の関係、あるいは、パラメータサーチなどを
    含む、用語の意味を利用しようとする「発見」能力。
    
    正当性:
    単に統計的な情報検索技術では限界があることは広く認識される。もし例えば、ユーザが
    car を探していて、web サイトが単に automobile という語だけを含んでいるならば、ユー
    ザの問合せに対して適切な情報が存在するにもかかわらず、マッチするものが得られない。
    市場調査によると、検索は web サイトにおける最も重要な機能の1つで([1])、そして
    また洗練された検索はeコマースサイトにとってどうしても必要なものである([2])。
    同じく、オブジェクトが複雑そして複合的になるにつれ、用語間の関係を探すことがより
    重要になる(「フランスの首都」のように、それは単にフランスに関するすべてのドキュ
    メントを検索するのではない、あるいは「150ドルより安い赤いカシミヤセーター」)。
    後者は典型的にパラメータ検索と呼ばれ、セーターのクラスに関するパラメータが限定さ
    れている。パラメータ検索、関係検索、そして標準的な概念検索は、すべて検索語の意味
    と語構成と、そして検索対象のドキュメントにおける用語の意味を頼りにしている。
    
    可能なアプローチ:
    供給するべきバックグラウンドオントロジーを使いなさい:
    1)バックグラウンドオントロジーから得られる同義語やサブクラス(たぶん、より多く
    のもの)を使った問合せ拡張
    2)用語間の関係の理解、例えば、国の首都は地理的にその国の内部に位置している都市
    である。
    3)クラスとそれらの値の制約に適切なパラメータの識別
    
    DAMLサポート:
    バックグラウンドオントロジーはDAML+OILで表現されることができる。同じく、
    問合せはDAML表現から形成することができる。
    
    
    
    R10.表現力の豊かさ(Expressiveness)
    Webオントロジー言語は、R6:スケーラビリティという要求事項のもとで、可能な限り
    の表現力を持つべきである。表現力は、言語で何を言うことができるかを定め、その言語
    による推論能力を定め、そしてその言語を完全にインプリメントしたシステムでどのよう
    な推論能力が期待できるかを定めるものである。
    
    サポートされるタスク:
    多様な知識の表現を必要とする利用事例。
    
    正当性:
    Webオントロジー言語によって表現することができる意味の度合は、それが提供するプリ
    ミティブ次第である。表現力豊かな言語は、多種多様な知識を定式化することを可能にす
    るプリミティブの集合を含んでいる。あまりにわずかしか表現力を持っていない言語は、
    大変役に立つ推論の機会をあまりに少ししか提供しないだろうし、既存の言語に対する貢
    献もないであろう。
    
    可能なアプローチ:
    1つの可能なアプローチは、言語を第1階述語論理に基づかせることであるが、しかしこ
    れは、R6:スケーラビリティと矛盾する。従って、いっそう限定された、しかしよりス
    ケーラブルな別の選択肢が考慮されるべきである。このような選択肢の2つが、記述論理
    (description logic)とデータログ(datalog)である。
    
    DAMLサポート:
    DAML+OILは、推論の取り扱いやすさを維持するように選ばれた構成要素を持つ記
    述論理に基づいている。
    
    
    
    付録:他の望ましい特徴
    
    以下の項目は要求事項の候補として議論されたものであるが、それらが WebOnt の実際の
    要求事項であるかどうかについて、コンセンサスは得られなかった。
    
    
    C1.説明力(Explainability)
    オントロジー言語とその環境は、本当であると信じられる情報を提供するかもしれない。
    システムは、その信念(真か偽)を正当化することが可能であるべきである。
    
    サポートされるタスク:
    正当化がどんなステートメントに対しても利用可能であるべきである。
    AがBのサブクラスであるといったステートメントは、それが明言されたところ(例えば、
    オントロジーI)、あるいは、より複雑なステートメント(例えば、AがオントロジーI
    におけるCのサブクラスで、CがオントロジーIにおけるBのサブクラスである(そして、
    サブクラス関係には遷移律が成り立つ))を参照することによって正当化できる。すべて
    の信念/演繹の説明が重要である一方、最も重要な説明が矛盾の説明である。追加のサポー
    トがこれに提供されるかもしれない。例えば、もしオントロジーIが以下を含んでいるな
    ら:
      AはBと共通要素を持たない
      CはAとBの重なり部分である
    Cがインスタンスを1つも含んでおらず、一貫性がないことが演繹できる。
    
    正当性:
    ユーザがシステムを受け入れる際には、説明力が重要であることが示されている[3]。
    もしユーザがシステムからの答えを受け入れることを期待されているなら、システムはそ
    の結論を正当化することを求められるべきである。同様に、もし知識ベースが進化するこ
    とを期待されているなら、システムを変更している人が、予測されていたことや最新の更
    新の結果について、システムに問い合わせることができることがどうしても必要である。
    カスタマリレーションマネージメント、ヘルプデスク、システム構成、エキスパートシス
    テムのような多くのアプリケーションが説明サポートを必要とする。
    
    可能なアプローチ:
    広範囲な説明機能が、推論規則のエンコーディングや推論規則の適用の刈り込まれた逐次
    的なプレゼンテーションを利用する記述論理(description logic)に基づくシステムの
    ために設計され、実装されてきた[4,5]。これの単純化したバージョンは、すぐに実
    装可能で、より簡単な説明機能をシステムの中に組み込むために、普通のタイプの推論(
    しかし、より典型的な、より複雑な推論を無視する)によって行うことができる。最低限、
    システムは、示された情報のソースを指し示すことができるべきである。
    
    DAMLサポート:
    DAML+OILのための推論規則のリストが公理的意味論ドキュメントで利用可能であ
    る。[6]。
    
    関心事:
    説明力は、WebOntよりも、セマンティックWebの「証明レイヤ(proof layer)」に、より
    適用可能かもしれない。さらに、それは言語設計にはほとんど影響を与えないかもしれな
    い(それがアプリケーションデザインに重要な影響を与える可能性は高いけれども)。
    
    
    C2.国際化(Internationalization)
    Webオントロジー言語は多言語でオントロジーをサポートするべきである。
    
    関心事:
    これは相互運用性(Interoperability)の要求事項によってカバーされるように思われる。
    さらに、文字セットの問題は、すでにXMLによって取り扱われている。我々は言語の基
    盤となるXMLとRDFにおいてどのような国際化の解が可能かを受け入れるべきである。
    
    
    C3.オントロジーに対する問合せ(Ontology Querying)
    少数の可能な定義が存在する:
        − オントロジーの論理構造についての質問をする能力
        − オントロジーから得られる情報についての質問をする能力
        − 完全な問合せ言語
    
    関心事:
    このトピックは更なる明確化を必要とする。パラメータ検索をサポートするオントロジー
    に基づく検索(Ontology-based search)と若干の重複がある。同じく説明力(
    Explainability)とも若干の重複がある。このトピックの完全な記述は、オントロジーに
    基づく検索と説明による区別と同様に、オントロジーのための問合せ言語に関するすべて
    の仕事を含むであろう。
    
    
    C4.タグ付け(Tagging)
    補足情報をデータに付け加えることが時には有効である。例えば、データのソース、タイ
    ムスタンプ、あるいは信頼水準。タグ付けとはこのような情報を関連づける能力である。
    
    関心事:
    この要求事項は、おそらく、タグ付けを必要とする特定の例によって動機付けされるべき
    ものである。
    
    
    C5.正しさのチェック(Proof Checking)
    正しさの証明をWebオントロジー言語で記述されることができ、そしてチェックできるだ
    ろう。これはC1:説明力(Explainability)の更なるステップと考えることができるか
    もしれない。すなわち、C1では、単にその信念を説明するが、自動的な正しさのチェッ
    クのような要求事項は含まない。
    
    関心事:
    説明力(Explainability)と同じように、これは「証明レイヤ(proof layer)」がより
    適切であるかもしれない。
    
    
    C6.セキュリティ(Security)
    誰が情報を参照し修正できるかを指定する能力。オントロジーはアクセスコントロール情
    報を指定することが可能であるべきである。
    
    関心事:
    Web は通常は更新(ファイル更新を除いて)を許さない、そして Web ページを見ること
    は通常は全てかゼロかである。フィルターして見ることは普通ではない。
    
    
    C7.トラスト(Trust)
    どの情報が信頼できるかを決定する方法。
    情報のソースを知り、そして何かを信じるためにどのような支援情報が必要であるかを表
    現することができなければならない。
    
    関心事:
    これはおそらく「証明レイヤ(proof layer)」に属するより大きな問題である。我々は
    おそらく情報の権威のあるソースであるか、他のソースであるかをアノテートする要求事
    項についてコンセンサスを取ることができるだろう。
    
    
    C8.データ存続性(Data Persistence)
    Web はいつも変化している、それで情報の存続期間を知ることは有効であるだろう。これ
    はエージェントがいつ知識ベースをリフレッシュしなくてはならないか知るために有効で
    あるであろう。
    
    関心事:
    もしドキュメントレベルで適用するなら、HTTPの expires ヘッダで取り扱うことが
    できる。しかしながら、我々は、データソースにおける事実ごとに、あるいはオントロジー
    中の特定の特性について考慮するかもしれない。
    
    
    
    参考文献:
    
    [1] Laura Koetzle, Paul Hagen, Hillary Drohan, and Moira Dorsey. "Smarter Sales of Complex Goods". The Forrester Report. Cambridge, Mass. September 2001.
    
    [2] Paul Hagen, David Weisman, Harley Manning, and Randy Souza. "Guided Search for eCommerce". The Forrester Report. Cambridge, Mass. January 1999.
    
    [3] Deborah L. McGuinness and Jon Wright. "An Industrial Strength Description Logic-based Configurator Platform". IEEE Intelligent Systems, Vol. 13, No. 4, July/August 1998, pp. 69-77.
    
    [4] Deborah L. McGuinness. "Explaining Reasoning in Description Logics". Ph.D. Thesis, Rutgers University, 1996. Technical Report LCSR-TR-277. abstract and available from Rutgers Department of Computer Science Technical Report Series.
    
    [5] Alex Borgida, Enrico Franconi, Ian Horrocks, Deborah L. McGuinness, and Peter F. Patel-Schneider. "Explaining ALC subsumption" Proceedings of the International Workshop on Description Logics - DL-99, pp 33-36, Linköping, Sweden, July 1999.
    
    [6] http://www.ksl.stanford.edu/people/dlm/daml-semantics/abstract-axiomatic-semantics.html
    
    [7] http://www.research.att.com/~dlm/papers/fois98-abstract.html